間欠性土砂流サージ実験水路(学外)(テーマ3)

設備の概要:
仕様:硬質透明アクリル製直線水路,水路長56m,水路幅10cm,水路深15cm,
   可変勾配0〜3°,循環式,インバータによる流量制御
特徴・構成:
   ・間欠性土砂流サージ用水路としては日本では最長の部類の実験水路
   ・ボルテックス型ポンプの使用により粒径5mm程度まで流水中に固体粒子含有可能
   ・組み立て式のため水路延長や可搬が可能
   ・循環式のため長時間の転波列生成が可能


間欠性土砂流サージ実験水路の全景

その他:
   ・京都大学防災研究所の協力により同研究所・宇治川オープンラボラトリー(京都市伏見区)内に 水路を設置し,
    実験を行っている.

研究内容例:

(1) 土砂流サージの生成機構,流下波動特性およびその制御方法に関する研究

 近年の多発する集中豪雨において,計測技術の発達や画像記録の容易さから間欠的な土石流(土砂流)サージ現象が観測・記録されるようになってきた.この間欠的に多数流下する土砂流サージの生成機構,流下波動特性およびその制御方法に関する研究を行っている.上記写真の実験水路は全長56mの直線水路で間欠的な土砂流サージ(波状の流れ)を生成することが可能な実験装置である.研究は,傾斜水路上の浅水流運動方程式からの波動方程式の導出およびその解析解に関する理論的な研究,および清水や土砂を含む流れの間欠的な土砂流サージの実験的な研究により行っている.図-1は波動方程式からの解析解の一例で流速が速くなるとサージ先端が高くなることを示している.図-2は理論的な解析解と実験結果との関係を示した一例である.

  
      図-1 理論的な解の一例                 図-2 解析解と実験結果の一例